早稲田大学アジア太平洋研究所センター(WIAPS) 所属のタヌ・ダナウと申します。日本の多文化若者の研究をするために今年3月に来日しました。
研究課題
日本社会がますます多様化されていくにも関わらず、多文化背景を持つ子供や若者の経験に関する研究は今だ限られている。よって、この研究は日本の子供や大人がどのように多彩な形で多文化的影響を受けているかを理解しようとする。例えば次のことを通して:
- 移動・転校
- 学校環境と教育
- メディア
- 人間関係(例:家族、友人、コミュニティ等)
研究対象者
多文化背景を持ちながら日本と何らかの接点がある大人や子供*を研究対象とする(現在の年齢は問わない)。例えば、日本または海外で日本教育を受けたことがありながら、下記のいずれかに該当する方:
- 子供(18才未満)の頃に海外で3ヶ月以上暮らしたことがある
- 親のいずれかが海外で生まれた
- 親のいずれかが日本の少数民族である
- 海外移動、学校教育、メディア、友人、家族などを通じて子供の頃(18才未満)からバイリンガルである
- その他**
*18才未満の方は親の許可も必要とする
**上記のカテゴリーに該当しなくても自分の背景が多文化であると思う方は是非ご連絡ください!
研究方法
人類学研究(社会学に似ている)でよく使われるインタビューや「参与観察」方法を採用する。
インタビュー
研究参加者のご都合に合わせて下記のように行われる。
- 時間
1.5〜2時間(参加者のご都合に合わせる) - 日時・場所
参加者のご都合に合わせる(オンライン可) - 内容・形式
正式な形式はなく、参加者のライフ・ストーリを始め、上記の研究課題に関連する参加者の経験や感じ方等について気軽な感んじで聞いていく。 - 録音・許可
参加者の許可を得た上で録音をさせていただく。もし参加者が18才未満である場合は保護者の許可も必要となる。 - プライバシー・匿名性
インタビューは書き写して分析した後、一部出版物に引用されることもあるが、その場合はプライバシーを守るために基本的に仮名が使われる。だが参加者が本名を使って欲しいと言われた場合は参加者の要求に合わせる。 - コロナ対策
マスクの着用や距離を保つなど、通常のコロナ感染拡大防止に向けた取組をする。なお、参加者のご希望に合わせて追加対策を行う。(研究者は3回摂取済み)
インタビュー過程について:気持ちよく、そして自由に自分の話をすることができてインタビューが楽しいと言われる方がしばしばいる。答えたくない質問に答える必要はないし、インタビューに同意した後でもインタビューの途中や終了後に気が変わった場合は 途中でやめたい・録音を削除してほしいと要求することもできる。その場合、 気が変わった理由を説明する必要もない。参加者がなるべく気持ちよくインタビューに望めるようにしている。
参与観察(必須でない)
人類学では「参与観察」と呼ばれる研究方法が採用されることもある。 つまり、参加者が友人や家族等と過ごす時、または学校や職場で過ごす時の「実際の生活」を研究者が参加者と交流しながら観察することを意味する。 こういった交流により参加者の経験や物の感じ方をより深く理解できる様になるのである。 もちろん、参加者の許可無しでは行われない上、参与観察は必須ではない。インタビューだけに応じたいという方に対しては参与観察は行われない。
参加方法
「参加したい」または「研究についてもっと知りたい・質問がある」と思った方は下記の連絡用紙をご記入くださればこちらから連絡いたします。または、下記の問い合わせ先までお気軽に直接ご連絡ください。
研究結果・アウトプット
多文化アイデンティティと教育に関する学問に貢献するため、データを転写し、分析した後、学術雑誌(人類学、社会学、移民研究、教育関連の雑誌等)に調査結果を出版し公開する。また、より多くの人に多文化になりつつある日本とその教育のあり方をを理解して頂くため、調査結果を新聞や雑誌の記事(教育関連の雑誌等)として出版し公開する。データの量と今後の研究資金調達の機会に応じて、調査結果を本として出版する可能性もある。英語で出版することが多いかと思いますが(日本における英語雑誌や新聞での記載を含む)、できる限り日本語でも出版したい。
研究所属
早稲田大学アジア太平洋研究センター(WIAPS) 特別研究員
国際交流基金 長期研究員
タヌ・ダナウ博士 (Danau Tanu, Ph.D.)
お問い合わせ
ご質問がある方はお気軽にご連絡ください:
Thank you!
4 Replies to “日本の多文化な人達”
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